蝶ヶ岳   標高 2,677m

                                         H20年8月3~5日

【一日目】 
      8月3日(日)  天候 晴~曇


小屋&テント泊で蝶ヶ岳に行ってきました。
夏山にはもう行けないと思っていたので3連休をもらえた時は飛び跳ねたいくらい嬉しかったです。

このところガソリン高値急上昇の影響か夜行バスは何処のルートも早いうちから予約でいっぱい。
今年の夏は山へ行けないと思いつつも未練がましく電車やバスの便を今までずっと模索していたのだ。

休みが決まってから、ダメもとでバス会社に問い合わせてみる。
すると運よく上高地のルートにキャンセルがあって席を確保できた。  
テンション下がったり、上がったりの慌ただしい山行きとなった。。


例によって、土曜日仕事を終え姫路駅Pm8時前の新快速に乗って一時間後新大阪で下車、
さわやか信州号は新大阪pm10時発車、夜行バス便では何時ものことだけどほとんど寝れず・・
睡眠不足のまま翌朝Am6時上高地に到着、このとき温度計を見ると気温13℃で上高地は爽やかな朝だった。

 

多くの登山者                          定番の穂高の景色

 

朝陽が射す                           明神岳

 

左向こうに薄っすら見える常念岳             水が綺麗

  

徳沢                              徳沢テント場

 

明神岳&前穂                         横尾テント場

 

横尾                                前穂 東壁

  

  槍ヶ岳・蝶ヶ岳の分岐 
  
  ここを右へ入ると直ぐいきなりの急登が続く。


槍見台より  凛とした槍ヶ岳

左、屏風岩上に北穂山頂が覗く キレット  南岳    槍ヶ岳

穂高連邦    (木が邪魔してます)


分岐から30分登ると槍見台があり振りかえると美しい槍の姿が現れ感動、
『あぁ、きれい・・・』  暫しうっとり見惚れてしまった。
穂高も山荘が肉眼で見えた。
写真が見たままのように綺麗に撮れなかったのが少し悔やまれる。 まだまだや・・ (_ _;

その場を立ち去り難く、、後を何度も振りかえりながら再び登り始める。
あとは何にも見えずただただ樹林帯の中を黙々と登って行くのみ。
この急登は一応覚悟はしてきたつもりだったがけっこう辛かった。

かなり高度を稼いだところで後に気配を感じた。登って来られたのは単独の男性だった。
下っていく数組の登山者と麓近くですれ違ったものの登りで登山者に出会うのは初めてだ。
「こんにちは、、もうすぐ稜線ですね」と言葉を交わし合う。

そうこうしていると黄色の花、ミヤマキンポウゲが所々で咲いているのがみえてきた。
高山の花にようやく出会うことになって稜線はもう直ぐそこだと確信する。
ひと足早く稜線へ出た男性の歓声が聞こえてきた。
続いて私も稜線へ出て後を降りかえった。「わぁ〜すごーーい!」
これが今まで見たかった穂高の大観望だ。

稜線へ着いたのはちょうど午後2時、この時間になると雲が湧き少々霞んではいたものの
蝶から穂高を見てみたいという前々からの願いが叶った瞬間だった。
 『来て良かった・・・』  \^^/

 

穂高連邦   槍はガスの中               登りで出会った単独の男性

 

チシマギキョウ(イワギキョウだったかな?)        蝶槍、常念に続く稜線

  

右端に常念が見える                    撮って頂いた  

 

見る方向で形を変えてく常念岳              冥想の丘(展望指示盤)

 

稜線に出て2、30分もあればヒュッテに着くのに途中でぶらぶら道草、、ようやくヒュッテの前に来た                    


ヒュッテの夕食は受付順でPm3時に到着した私は5時半からとなった。
夏バテ気味で食欲はあまりなかったが、
おかずはボリュームあるトンカツで味噌汁が事のほか美味しくおかわりをする。

ふと前の席を見ると登りの途中で一緒になった男性だと気がついた。
あれからガスが切れて一瞬槍が見えたこと、
大滝山方面へ少し下ったところへ花を見に行かれたことを話してくれた。

そして又、上段ベットの同じ部屋の単独の若い女性と気持ちが合って話が弾んだ。
食事の後、日没までの時間、外で写真撮影にお付き合い頂いたり、日が沈んでからは
廊下の階段の端っこで消灯時間のPm9時頃まで山への想いをおしゃべりしあった。

山行スタイルや年齢もかなり違うけど山を想う気持ちは同じやね。^^

彼女は折立から入山し一日10時間歩きとおし蝶で5日目だという。
まだまだいけるよ(歩ける)ーーといった感じで元気いっぱい。
タフで笑顔の可愛い女性だった。

稜線上に二組のカメラマンがそれぞれ本物の三脚と立派なカメラをセットして
西側の穂高の上から沈む夕陽に照らされ焼けて赤くなるであろう常念岳方面を狙っている。

ん〜む、さすがプロカメラマン(?)は狙うところが違うな〜と関心するが
私のカメラの向きは何処の山が焼けて美しかろうがひたすら穂高方面なのだーー^^v

なんせ風が凄く強い。
安物オンボロ三脚は少しの風で倒れそうになり三脚の脚を私の足で挟み倒れないようにする。
今日仲良くなった彼女も三脚を支えるのを手伝ってくれる。
こんなんじゃ三脚の意味ないやん、、(TT)




【二日目】
      8月4日(月)  天候 曇時々小雨


朝食をお弁当に変えてもらっていたので朝は食事の順番で並ぶことなく自由に過ごす。
外に出てもガスで視界が全く利かない。残念!!でもまぁ昨日穂高が見れたので良しとしょう。

彼女は朝食を自炊していた。ナント、小屋泊なのに家を出るときはザックが17Kもあったそうな。
むむ、、細い身体でご立派!! 私にゃ考えられん重量だ。

小屋を出るとき偶々同じくらいの時間になりヒュッテの玄関でその辺におられた方に
二人並んだ写真を撮ってもらった。蝶の山頂まで一緒してまた写真を撮る。
そこから下ると咲いてるお花が目立ってきたので私は写真を撮り始め、足の早い彼女とお別れする。

 

ガスで視界が悪い蝶のテント場                山頂

 

ガスの向こうにお日さま                    彼女の後姿を見送る 



蝶ヶ岳は花の多い山だと聞いていたが横尾の登りに花はほとんど咲いてなくガッカリしていたので
長壁尾根ルートの妖精の池周辺までは多くの花たちに出会えてワクワクした。
横尾経由も槍見台は感動的だったが登山道は思ったより分かりにくかった。

長壁尾根は距離も長く時間もかかるが登山道は横尾より整備されているような気がした。
今度もしも蝶方面へ行くようなことがあれば横尾から登るルートは遠慮しとこうと思う。
こればっかりは個人の好みもあるので一概にルートの良し悪しは決めれませんけど。

長壁から徳沢へ下り、明神を過ぎて上高地バスターミナルで預けていたテント一式を受け取る。
温泉はアルペンホテルだったかな?12時からしか入れないので時間待ちのためターミナルで
蝶ヒュッテで作ってもらったお弁当を食べることにした。 
朝、少ししか食べてなかったのでお腹ペコペコや〜

今夜の宿はテントだ。
お風呂のあと小梨平でテントを張って寛ぐ。
夕方、小梨平キャンプ場にあるお風呂に再び入った。(停電していたので薄暗い)

夜も天気があまり良くなかったので星は北側に一部分しか出てなくて少し残念だった。
午後8時睡眠、途中一度起きて外を見たが何の変化もなく、それから爆睡してしまった。

 

張って直ぐのマイハウス(緑色)         アッとゆうまこんなにテントが増えた 今年は多い?



【三日目】
      8月5日(火)  天候 曇~晴~曇

朝5時半、あずさ川の流れの音で目が覚めた。
あっ、しまった、日の出や!と思い慌てて外を覗いたら曇っていて
日が射してなかったので何故かホッとした。(ヘンなの)

起きる前、自宅で寝ていて大雨の音で目を覚ました夢を見たのだが
雨の音、それは、あずさ川を流れる水の音で自宅のベットの上はテントのマットの上だったのだ。
夢と現実が繋がっていく・・・そんなくだらない事が妙に可笑しかった。

こうしてひとり、山でのんびり・・・そんな時間は何にも変え難く最高の宝だと思った。
”時は宝なり” なーんちゃって。。

その後、ビジターセンターで色んな写真を見たり大画面の山ビデオ?を見たりして時を過ごす。
Pm13時30分発、上高地にさよならして大阪行きの”さわやか信州号”で帰路に着いた。


【今回出会った花たち】

 

ホタルブクロ                         ゴゼンタチバナ

 

コバノイチヤクソウ                      ミヤマカラマツ

 

 ?                               イワツメグサ

 

チシマギキョウ                        オトギリソウ

 

                                 ウサギギク

 

ナナカマド                           イワカガミ

 

ハクサンイチゲ                        ハクサンフウロ & ミヤマキンポウゲ

 

ムカゴトラノオ                         アオノツガザクラ

 

ヨツバシオガマ                        タカネヤハズハハコ

  

ツマトリソウ                          

 

                                  シナノキンバイ

 

イワキンバイ                           クルマユリ

 

マイズルソウ                          ハクサンチドリ

 

ハクサンフウロ                        ミヤマキンポウゲ

 

キヌガサソウ

 

キンミズヒキ                          ウツボグサ  

 

クサボタン                           タマガワホトトギス

 

ヤマオダマキ                          ミヤマシャジン(白) 

 

ゲンノショウコ                         センジュカンビ

 

エゾシオガマ                          ツリフネソウ

 

雪渓周辺にも花                       ハクサンフウロやアオノツガザクラ群落

 

”妖精の池”辺りのお花畑

 

 



    (登り) 横尾経由

バスターミナル 6:40発→河童橋6:50→明神7:30→徳沢8:25→横尾9:20(休憩)
横尾9:55発→槍見台10:30~48発→稜線14:00(写真撮影等でブラブラ)→蝶ヶ岳ヒュッテ15:00着

    (下り) 長壁尾根

蝶ヶ岳ヒュッテ5:40→蝶ヶ岳山頂5:50→妖精の池6:20~25→長壁山6:45→徳沢8:30(休憩)
徳沢8:45発→明神9:37→小梨平10:13→河童橋10:19→バスターミナル10:25


                   
                  
                     
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