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【山中宝あり 求めざる者 これを得る】
明治期、芦峅寺宿坊に飾られてあった言葉 (山の本より)
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ザックに入れっぱなしだったテント
風を通すため四年ぶりに
家の中で設営して乾燥させる
三日後テントを畳みながら
過ぎ去った山でのことが想い出された
過去のことを懐かしむのは
できれば
まだもう少し先にしたい
2018,4,23
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山を想う
山は苦労して登ってこそ大きな喜びとなるのだが
今は少しでも楽して登りたいと思うようになった
これから先
山のてっぺんまで登れなくなったとしても
山中でキャンプし山に抱かれ
満天の星を眺めながら眠りにつく・・・
そして 出来ることなら
あの日、霧雨とガスで何も見えなかった稜線から
素晴らしい景色を見てみたい
短い間だったが私にとって
北アルプス単独行は最大の喜びであった
16,10
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寂しげな晩秋の森で
美しく紅葉した葉が枯れ落ち大地に還っていった
私はただただ悲しみでいっぱいになり
子供のように何時までも泣き続けてしまった
木々たちは寒い冬から身を守るため
分身である葉を落とし深い眠りにつくという
こうして幾度となく繰り返される自然界の摂理
厳しい自然のなかで命が大地に還ることは
悲しいことではないのかもしれない
(母の永眠に想う)
09,11